「リハビリを続けているのに良くならない…」変形性関節症でリハビリの効果を感じない方へ

記事の監修
グランソール奈良 院長辻村 貴弘
<経歴>
| 2000年3月 | 奈良県立医科大学大学院薬理学専攻修了 |
|---|---|
| 2001年4月 | グランソール奈良開設 院長に就任 |
| 2005年3月 | 医療法人拓誠会 辻村病院 理事長に就任 |
| 2010年3月 | 京都府立医科大学大学院免疫・微生物学専攻修了 資格:医学博士、日本人間ドック学会認定医 |
~はじめに~
変形性関節症でリハビリを続けているものの、
思うような効果を感じられず不安を抱えている方に向けて
この記事ではその理由と次の選択肢について解説します。
「リハビリを続けているのに、思ったように良くならない」
「このまま続けて、本当に意味があるのだろうか…」
変形性関節症でリハビリに取り組んでいる方の中には、
こうした不安や疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
まじめに通い、指示通りに体を動かしているにもかかわらず、
痛みや動かしにくさが改善しないと、気持ちまで落ち込んでしまいますよね。
この記事では、
変形性関節症でリハビリの効果を感じにくい理由を整理したうえで、
リハビリ以外に考えられる治療の選択肢について、わかりやすく解説します。
「今のリハビリを否定する」のではなく、
ご自身に合った次の一手を考えるための情報提供として、ぜひ最後までご覧ください。
変形性関節症でリハビリの効果を感じないのはなぜ?
リハビリを頑張っているにもかかわらず改善を実感できない背景には、
変形性関節症特有のいくつかの理由があります。
|リハビリの目的は「完治」ではない
まず知っておきたいのは、
変形性関節症におけるリハビリの目的です。
リハビリは、関節の動きを保ち、筋力を維持・向上させることで、
痛みの軽減や症状の進行を抑えることを目指します。
一方で、すり減った軟骨そのものを元に戻す治療ではありません。
そのため、リハビリを続けていても「劇的に良くなった」と感じにくいケースがあるのです。
|症状の進行度によって体感できる効果は異なる
変形性関節症は、
初期・中期・進行期で状態が大きく異なります。
初期であればリハビリによって痛みが軽減しやすい一方、
症状が進行している場合は、改善を実感しにくくなることもあります。
「効果を感じない=リハビリが間違っている」というわけではなく、
関節の状態によって限界があることも理解しておく必要があります。
|正しく続けていても改善しにくいケースもある
体重、年齢、日常生活での
関節への負担、姿勢や歩き方など、
変形性関節症の症状にはさまざまな要因が関係します。
リハビリ自体は正しく行っていても、
日常動作の積み重ねによって
関節に負担がかかり続けている場合、
思うような効果が出にくいこともあります。
リハビリを続けるべきか迷ったときの判断ポイント

効果を感じない状態が続くと、
「このまま続けるべきか」
「治療を見直すべきか」迷ってしまうものです。
|一定期間続けても変化が感じられない場合
リハビリは継続が大切ですが、
一定期間続けても全く変化を感じない場合は
一度立ち止まって考えることも必要です。
主治医や理学療法士に現状を正直に伝え、
治療方針を見直すタイミングかもしれません。
|痛みが強くなっている場合は注意
「良くなるはず」と我慢を続けた結果、
痛みが悪化してしまうケースもあります。
無理をすることが必ずしも正解とは限りません。
|生活の質(QOL)が下がっていないか
- 歩くのがつらい
- 階段を避けるようになった
- 外出が億劫になった
こうした生活の変化は、治療を見直す重要なサインです。
リハビリ以外に考えられる変形性関節症の治療選択肢

変形性関節症には、
リハビリ以外にも症状や生活状況に応じたいくつかの治療方法があります。
|保存療法(薬物療法・注射)
痛み止めの内服薬やヒアルロン酸注射などは、
痛みを和らげる目的で行われます。
ただし、根本的な改善ではなく、
効果に限界を感じる方も少なくありません。
|手術療法(人工関節など)
人工関節手術は
高い改善効果が期待できますが、
身体への負担や入院・リハビリ期間など、
慎重な判断が必要です。
年齢や生活スタイルによっては
踏み切れない方も多い治療法です。
☞ここまで、リハビリを続けても改善を感じにくい理由や、
他に考えられる治療の選択肢についてお伝えしてきました。
「手術はできれば避けたいけれど、このままでいいのか不安」
そう感じている方も多いのではないでしょうか。
リハビリで改善しづらい方に注目されている再生医療という選択肢

近年、リハビリや保存療法で
十分な効果を感じられない方の間で、
再生医療という治療法が注目されています。
基本的な治療の内容や、
リハビリとの関連性について知っていきましょう。
|再生医療(幹細胞治療)とは
再生医療の一つである幹細胞治療は、
自身の細胞を活用し、
関節の環境改善を目指す治療法です。
従来の保存療法やリハビリとは異なるアプローチとして注目されています。
関連記事
|どのような方が対象になりやすいのか
- リハビリを続けているが効果を感じにくい
- 手術はできるだけ避けたい
- 今後の選択肢を知っておきたい
このような方が、検討されるケースが増えています。
|リハビリとの関係性
再生医療は、
リハビリを否定するものではありません。
リハビリと役割が異なり、
次の段階の選択肢として考えられる治療の一つです。
また、リハビリと幹細胞治療を並行して実施する場合もあります。
幹細胞治療についてよくある質問 Q&A
再生医療に関心はあっても、
「自分に合うのか」「安全なのか」といった
疑問や不安を感じる方は少なくありません。
|リハビリと幹細胞治療は併用できますか?
症状や関節の状態によっては、
リハビリと幹細胞治療を併用するケースもあります。
幹細胞治療は
関節内の環境改善を目指す治療であり、
リハビリは
筋力や関節の動きを保つ目的があります。
役割が異なるため、
医師の判断のもとで組み合わせて行われることがあります。
|どのくらいの症状から検討できますか?
初期から進行期まで、症状や状態によって
検討のタイミングは異なります。
「リハビリを続けているが改善を感じにくい」
「手術はできれば避けたい」
と感じ始めた段階で、
情報収集として検討される方もいます。
最終的な判断は、診察によって行われます。
|手術と比べて身体への負担は大きいですか?
一般的に、人工関節などの手術と比べると
身体への負担は比較的少ないとされています。
ただし、治療内容や個人の体調によって
感じ方は異なるため、事前に十分な説明を受けることが大切です。
|すぐに効果を感じられますか?
効果の現れ方や時期には個人差があります。
すぐに変化を感じる方もいれば、
時間をかけて徐々に変化を感じる方もいます。
即効性を保証する治療ではないため、
治療の目的や期待できる変化について
理解したうえで検討することが重要です。
関連記事
まとめ|リハビリで悩んでいる方へ

リハビリの効果を感じられず
悩んでいる方に向けて。
この記事の内容を整理し、
これからの治療選択について考えます。
変形性関節症でリハビリの効果を感じないからといって、
それは決して「努力が足りない」わけではありません。
症状の進行度や関節の状態によって、
リハビリだけでは限界を感じる時期が来ることもあります。
大切なのは我慢し続けることではなく、
正しい情報を知ったうえで治療を選ぶことです。
☞リハビリを続けてきたからこそ、
「次の選択肢を知るタイミング」に来ている方もいます。
我慢を続けるのではなく、ご自身の状態に合った治療を知ることが大切です。
関連サービス
<参考文献>
- 変形性膝関節症診療ガイドライン(日本整形外科学会)
- 変形性膝関節症診療ガイドライン要約(Mindsガイドラインライブラリ)
- Osteoarthritis – World Health Organization(WHO)
2026/1/9掲載








