「人間ドックとは」~法定健診との違いやポイントを解説~

 

人間ドックとは、豊富な検査項目で包括的な健康チェックを行うものであり、個人が任意判断で受ける「任意健診」に分類されます。

 

~平均寿命と健康寿命~

世界でも有数の長寿大国である日本ですが、近年は平均寿命が延びたことにより「健康寿命」がより注目されています。

健康寿命とは、WHOが提唱した「健康に生活できる期間」のことで、病気や体の衰えによる介護が不要な期間を指します。

2024年8月にWHO(世界保健機構)が発表した2021年の各国・地域別の統計データによると、

日本人の健康寿命は女性が74.81歳、男性は71.93歳。

一方の平均寿命は女性が87.16歳、男性は81.71歳となっています。

つまり、平均寿命と健康寿命の差は女性が12.35年、男性は9.78年あるということになります。

定期的な人間ドック受診により病気の予防や早期発見ができれば、健康寿命の延伸にもつながります。

出展:Healthy life expectancy at birth (years) | World Health Organization

Life expectancy at birth (years)

 

 

 

人間ドックとは

人間ドックは健康診断の一種で、個人が任意判断で受ける「任意健診」に分類されます。
そもそも健康診断には、労働安全衛生法などの法律によって義務付けられた「法定健診」と「任意健診」があります。
人間ドックという名称は、船舶の建造や修理を行うドックに例えた日本固有の表現です。
豊富な検査項目で包括的な健康チェックを行うものが人間ドックです。

⇒人間ドック受けるならグランソール奈良

 

人間ドックを受診する目的

人間ドックを受診する主な目的は、自身の健康状態をより詳しく把握して、病気の予防や早期発見をするためです。
また疾患によっては、早期発見により治療の選択肢が多くなったり生存率も高まります。

法定健診との違い

人間ドックと法定健診の違いはいくつかあります。
まず、法定健診は定期的に受診することが法律で定められています。例えば、労働安全衛生法によって義務付けられている「定期健康診断」などがその例です。

一方で、人間ドックの受診は任意となっています。また、検査の項目数が大幅に異なります
法定健診の検査項目は10~15項目が一般的ですが、人間ドックは40~100項目になることもあります。

人間ドックの検査項目例

基本的な検査項目としては、下記のようなものが含まれています。

2024年度 健保連人間ドック健診項目表(日本人間ドック・予防医療学会ホームページより)

この他にも、胸腹部CT検査や頭部MRI検査など、それぞれの医療機関でオプション検査を用意しており、希望に応じて追加することが可能です。

⇒「基本精密人間ドック」の検査項目はこちら

⇒オプション検査一覧はこちら

 

人間ドックを受けるメリットと注意事項

法定健診ではなく人間ドックを受けるメリットと注意事項についてご紹介します。

 

<メリット>

自分の身体を詳しく知る

血液検査を例に法定健診と人間ドックを比較すると、法定健診は赤血球数や白血球、血小板、糖代謝、脂質、肝機能、腎機能の検査が一般的です。
一方で、グランソール奈良の基本精密人間ドックでは甲状腺や腫瘍マーカーなどの検査も行われます。他にも、胸腹部のCT検査や超音波検査等を行うことで、
より詳しく自分の身体の状態を知ることができます。

病気を早期発見できる可能性が高まる

前述したように、人間ドックは法定健診よりも詳しく検査するので、病気を早期発見できる可能性が高まります。
下図で示すように、がんに罹患した場合でも早期発見によって生存率が高まるケースも多いため、詳しい検査を受けることをオススメします。

⇒「基本精密人間ドック」に関する詳細はこちら

<図>

参考)生存率公表|国立がん研究センター

自分に合わせた検査を受けることができる

法定健診は全員が同じ検査を受けますが、人間ドックは基本のコースにオプション検査を追加することができます。
自分の身体状態や知りたい内容に合わせて検査を受けられるのが「人間ドック」です。
また、基本の検査内容については受診する医療機関によって異なるため、事前に検査内容を確認しておきましょう。

⇒オプション検査として無痛MRI乳がん検査DWIBS検査などを受けられる医療機関もあります。

⇒オプション検査一覧はこちら

 

 

<注意事項>

注意事項

法定健診は検査項目が一律で決まっている一方で、人間ドックは医療機関によって項目が異なります。事前に確認して受診しましょう。

⇒「基本精密人間ドック」の検査内容はこちら

 

 

人間ドック受診に必要な費用

結論、人間ドックの費用は受診する検査項目や医療機関によって異なります

前述したように、法定健診と違い検査項目が一定ではないからです。

医療機関ごとに基本のコースやオプション検査の費用が紹介されています。ご自身に合った検査を受けるようにしましょう。

また、人間ドックは公的医療保険が適用されない自由診療である点に注意が必要です。

日帰りで受診する場合の目安

日帰りでご受診の場合、基本的には3~4時間でほとんどの検査が終了します。

短時間で受診したい方におすすめのコースです。
日帰りで受診の場合、費用相場はおよそ5~10万円です。

⇒「基本精密人間ドック」の費用はこちら

宿泊で受診する場合の目安

検査項目を増やしてさらに詳しく検査をしたい方や、ゆったりと受診したい方におすすめのコースです。
宿泊で受診する場合、費用相場はおよそ6万円から12万円です。

 

人間ドック受診までの流れ

それでは、実際に人間ドックの一連の流れをご紹介します。

受診する医療機関を選ぶ

まずは、受診する医療機関を決めます。医療機関によって検査の内容や設備、費用等が異なります。
基本的には1年に1回、同じ医療機関で受診することが推奨されるため、医療機関選びは慎重に行うようにしましょう。
医療機関によっては、検査中の待ち時間を短くする、女性にも配慮しているなどの特徴があります。

⇒スムーズに安心して検査を受けたいならグランソール奈良

受診日を予約

医療機関を決めたら受診日の予約をします。医療機関に直接連絡をして日程の調整を行います。
予約が混み合っている場合があるため、早めに予約することをオススメします。

⇒人間ドックのご予約についてはこちら

検査前の準備と注意事項

予約が完了したら、事前に医療機関から資料が郵送されます。
内容は、問診票や同意書、尿検査の容器、オプション検査の案内などが一般的です。
中身を確認し、必要事項を記入して当日持参しましょう。
万が一不足や不備があった場合、検査開始時間が遅れたり受診できないこともあります。
また、内服薬がある方はかかりつけ医に確認しておきましょう。薬の内容によっては一時的に服用を中断する必要があります
検査前日の食事は暴飲暴食や脂肪分の多い食事やアルコールの摂取は避け、できる限り消化の良いものを摂りましょう。

⇒検査前日におすすめの食事例はこちら

 

まとめ

自身の身体状態を詳しく把握し、健康寿命を長くするためにも1年に1回は人間ドックを受診することをおすすめします。
検査の内容などは医療機関によって異なるため、ご自身に合った医療機関を選ぶようにしましょう。
また、検査当日までにいくつか準備する資料や注意事項があります。わからないことは事前に調べたり聞いたりして解決しておきましょう。

⇒人間ドックに関するご質問やお問合せはこちら

 

参考文献)

女性精密特別ドック – 奈良県の人間ドック・がん免疫細胞治療 – グランソール奈良

平均寿命と健康寿命 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

健診 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

生存率公表|国立がん研究センター

基本検査項目/判定区分 | 日本人間ドック・予防医療学会